みなさんこんにちは
bonobos~ボノボ~です

学生時代は美大に通い、アトリエで絵を描く日々を送っていたbonobosのギターボーカル蔡 忠浩(サイ チュンホ)さん。そのころの夢は絵描きになることだった。
しかしbonobosメンバーのドラム・辻さんとの出会いをきっかけに音楽の道へ。ギターと昔習っていたピアノの音の感触を頼りに、友だちが貸してくれた機材で曲を作り始めた。ライブをするうちに仲間が増え、あっという間にメジャーデビューが決定。
「ほかのメンバーに追いつくのが大変です(笑)」
中学のころから楽器を触り、早くからプロのミュージシャンを夢見てきたというベース・森本夏子(モリモト ナツコ)さん、パーカッション・松井泉(マツイ イズミ)さん、ドラム・辻 凡人(ツジ ボンド)さん。3人のリズム隊と、ギターボーカル・蔡さんの歌声でbonobosは成り立っている。



その瞬間しか生み出せない
生の音のダイナミズム

以前にも彼らのライブを生で見たことがあった。今から約3年前に、埼玉県で開催された「ハイドパークフェスティバル」という野外フェスでのライブだった。
そのフェスは、ハイドパークと呼ばれる広い敷地の公園で開催され、過去には細野晴臣さんなど大物アーティストが参加したこともあるイベント。ビニールシートを芝生に広げて、ピクニック気分のようななごやかな雰囲気のなか、突如、即席のスタンディングスペースを作ってしまうほどに会場を盛り上げたのがbonobosだった。
「ライブって生ものなんです。メンバーの体調によってスピード感が変わったり、やり直しがきかない感じ。その場かぎりの残らないものだからこそ貴重です。ファンのみんなが、僕らの音楽を聴いて楽しそうにしてくれる顔を見られるのも醍醐味」と蔡さん。



2009年5月1日。旭川カジノドライブで開催されたbonobosのライブ。


1.ファンタスキッス
2.sense of love
3.THANK YOU FOR THE MUSIC
4.光のブルース
5.果報者
6.GOLD
7.ICON

合計7曲を演奏した旭川カジノドライブでのライブ後、楽屋を訪れてみると、インタビュー中の真剣な表情とは別人の、子どものような無邪気な笑顔の蔡さんが迎えてくれた。旭川・札幌で5月にライブをし、8月には石狩湾特設ステージで開催されるライジングサンロックフェスティバルの出演が決定している。今夏の一番の思い出になりそうだ。





種から育てて大きな花へ
bonobosの庭に咲いた 「オリハルコン日和」

2009年は、ボノボにとってとても大きな転機を迎える年といえるのではないだろうか。今まで所属していたメジャーレーベルから移籍し、ORANGE LINE TRAXXXという自主レーベルを立ち上げ、同時にソングライティングの一端を担っていたギターの佐々木康之さんが脱退。そして2年11ヵ月ぶりのニューアルバム「オリハルコン日和」をリリースした。
今回のアルバムに収録された11曲は、すべて蔡さんが作詞・作曲を担当している。以前よりも楽曲やアレンジに統一感が生まれ、さらに、自主レーベルを立ち上げたことにより、小回りがきくようになってからは、それぞれの役割分担が明確になり、メンバー同士をより信頼するようになった。メンバー間の結束力はさらに増し、それが新生bonobosの音楽にも大きな影響を及ぼしている。
「種に水をやって、お日様を当てて、大きな花を咲かせるように、歌詞とメロディーがあって、それをいかにメンバーと一緒に膨らませられるかが、僕たちのテーマでもあります」
4人で大切に作ったニューアルバム「オリハルコン日和」に収録された曲には、別れを歌ったものもあるのに、そんな曲さえもbonobosのフィルターを通すと、明るい未来が感じられる歌に変わってしまう。ポジティブなエネルギーに満ちて前向きでいることが、新しい可能性につながっていくと強く感じさせてくれる作品がそろった名盤といえる。 「音楽だけにいえることじゃなくて、物事に丁寧に真摯(しんし)に向き合う姿勢をとても大切にしています。いい仕事や丁寧な仕事によって生み出されたものが自分の生活のなかにあるってすごく豊かで、気分がいいものじゃないですか。大切に聞いてくれる人たちの生活のなかに、丁寧に作った僕らの音楽があればいいなと思います」

音楽を作ることに対して純粋さと誠実さを持った彼らの音楽は、やさしく、ときに頼もしく、いつでも私たちのすぐそばに寄り添ってくれます。